2017年7月22日(土) - 8月20日(日)10:00 - 18:00(最終入場17:30)
岐阜県美術館 展示室3
主催 | 情報科学芸術大学院大学[IAMAS] 岐阜県美術館
夜間開館日 | 8月18日(金)は20:00まで開館(入場は19:30まで)
休館日 | 月曜日
所蔵品展示観覧料 | 一般 330円(270円)、大学生 220円(160円)、高校生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金
※身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳の交付を受けている方とその付き添いの方(1名まで)は、観覧料を免除いたします。展示室改札で手帳をご呈示ください。
「いま、ここ」にいくつもの場所が重なっている。「岐阜県美術館」は日本の、岐阜の、美術館という場所。さらに絵の中にはたくさんの「場所」が描かれていて、美術館は無数の「場所」の収蔵庫と言えそうだ。ここで明治時代の洋画家、山本芳翠が描いた沖縄の海岸風景『琉球漁夫釣之図』と出会った。この絵が描かれた場所を訪れ、音を録り、その絵に重ねてみようと思う。風景画の音によるアップデート。明治時代の沖縄で芳翠によって描かれた絵、そして2017年にその音を探す旅。そのような旅の重なりからどのような「場所」が立ち現れることになるだろうか。
山本芳翠《琉球漁夫釣之図》(c.1887–88)展示作業風景
身体と環境のインターフェイスとして「聴覚」や「音」をとらえ、そこに技術的に介入することで知覚のあり方を問いなおす作品を発表してきた。現在は身体と場所との関わりへの想像力を喚起する装置として作品制作をおこなっている。主な作品に《AUDIBLE DISTANCE》(1997)、《Sonic Inter face》(1999-)、《[ I /O] distant place》(2001)、《ものと音、空間と身体のための4 つの作品》(2005)、《Contai ner for d reaming 》(2011) 、《103.1dB》(2013)、《OKINAWA NOISE MAP》(2016)などがある。情報科学芸術大学院大学[IAMAS]教員。
管啓次郎 / 1958年生まれ。詩人、比較文学者。明治大学理工学研究科ディジタルコンテンツ系教授(コンテンツ批評、映像文化論)。ハワイ大学、ニューメキシコ大学、ワシントン大学(シアトル)などで人類学、比較文学を学ぶ。主な著書に『オムニフォン――<世界の響きの詩学>』(岩波書店)、『斜線の旅』(インスクリプト)、『本は読めないものだから心配するな』、『ハワイ、蘭嶼(旅の手帖)』、詩集『Agend’Ars』、『ストレンジオグラフィー』(以上、左右社)など。ドキュメンタリー映画『異境の中の故郷――リービ英雄52年ぶりの台中再訪』をプロデュースした。
小林昌廣 / 1959年東京生まれ。情報科学芸術大学院大学 [IAMAS]教授。医学と哲学と芸術を三つの頂点とする三角形の中心に「身体」をすえて、独特の身体論を展開。医学史・医療人類学から見た身体、古典芸能(歌舞伎、文楽、能楽、落語)から見た身体、そして現代思想とくに表象文化論から見た身体などについて横断的に考察している。各地で歌舞伎や落語に関する市民講座や公開講座などを行なっている。主な著書に『 医療人類学』(リブロポート)、『〈病い〉の視座』(メディカ出版)、『病い論の現在形』(青弓社)、『「医の知」の対話』(人文書院)、『臨床する芸術学』(昭和堂)など。
伊村靖子 / 京都市立芸術大学大学院博士(後期)課程修了。博士(芸術学)。国立新美術館アソシエイトフェローを経て、2016年より現職。研究テーマは「1960年代の美術批評──東野芳明の言説を中心に」。近年は、美術とデザインの関係史に関心を持つ。共編に『虚像の時代 東野芳明美術批評選』(河出書房新社、2013年)。論文に「「色彩と空間」展から大阪万博まで──六〇年代美術とデザインの接地面」(『美術フォーラム21』第30号、2014年)など。関わった展覧会に「共創のかたち〜デジタルファブリケーション時代の創造力」(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA、2011年)、「美術と印刷物──1960-70年代を中心に」(東京国立近代美術館、2014年)等。
川瀬慈 / 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了後、マンチェスター大学グラナダ映像人類学センター研究員、SoundImageCulture(ベルギー)客員講師を務める。エチオピアでの長年のフィールドワークに基づき、アフリカの音楽文化に関する人類学研究、ならびに民族誌映画制作を行う。文化人類学、シネマ、アートの交差点から、文化の記録・表現の地平を開拓する。代表的な映像作品に『ラリベロッチ』『僕らの時代は』『精霊の馬』『Room 11, Ethiopia Hotel』(イタリア・サルデーニャ国際民族誌映画祭にて「最も革新的な映画賞」受賞)。共編著に『アフリカン・ポップス!――文化人類学からみる魅惑の音楽世界』(明石書店)、『フィールド映像術』(古今書院)等。
http://www.itsushikawase.com/japanese/
松井茂 / 1975年東京生まれ。詩人として、近年はサウンド・デザイナー、映像作家との協業による制作を行う。研究者としては、映像メディア学に基づいて、マス・メディアを分母とした現代芸術の表現動向に着目し、研究に取り組んでいる。研究成果に、論文「今野勉 ラディカルなテレビ表現をするレジスタンス」、監修「磯崎新 12×5=60」展(ワタリウム美術館)、プログラム「藤幡正樹 Expanded Animation Works」(恵比寿映像祭)等。
柳沢英輔 / 1981年東京生まれ。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。国立民族学博物館外来研究員等を経て、2015年より現職。日本、東南アジアで音響・映像メディアを活用したフィールドワークを行う。主な研究対象は、ベトナム中部高原の少数民族のゴング文化。フィールド録音作品に、『Ultrasonic Scapes』(Gruenrekorder )、『Music of the Bahnar People from the Central Highlands of Vietnam」(Sublime Frequencies)等。映像作品に、『Po thi(ジャライ族の墓放棄祭)』、『Ferry Passing』等。
https://www.eisukeyanagisawa.com/
〒500-8368 岐阜県岐阜市宇佐4-1-22
開館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
WEB:http://www.kenbi.pref.gifu.lg.jp/
JR東海道本線岐阜駅および名鉄岐阜駅から乗車(約10分)
県図書館地下駐車場、美術館・図書館東駐車場、美術館・図書館西駐車場をご利用ください。(無料)
車いすをご使用の場合は、美術館通用口またはレストラン北側の駐車場をご利用ください。(無料)
本展と同時開催する以下の展示もご覧いただけます。
※企画展「日本画の逆襲」(7月15日(土)– 8月27日(日))の観覧券でもご覧いただけます。
情報科学芸術大学院大学 [IAMAS] 担当・前林
0584-75-6600
maebayashi@iamas.ac.jp
岐阜県美術館
058-271-1313