スモール・プラネット
私たちは皆、地球が丸いことを知っているし、またそうではないと考えた者は無知だと思っている。しかし実際、これが本当だと直接確かめたわけではない。ただ単純に科学者のいうことをを鵜呑みにしているにすぎない。
私たちは、球体の上にいることを明らかにするため、縮小版の世界を作り地球環境を素早くナビゲートできるようにした。あなたの前の大きなスクリーンにはリアルな三次元の地形が映し出されている。このスクリーンは、かなたの世界へ飛び立つための入り口なのである。ちょうど子供が飛ぶまねをするように、両手を広げ、飛びたい方向に体を少し傾けることで、目の前の地形を動きまわることができる。さらに、腕を上げたり下げたりすることにより、高く飛んだり、低く飛んだりもできる。広げた両手を低くすると地面に降下し、その両手を高くあげると山の頂上までも上昇する。両手をそのまま高く上げ続けると、宇宙にまで高く舞い上がり、それまでに探索してきた地形が丸い惑星の表面であったことをはじめて体験できるのである。
近くでケープのようなものをうしろに引きずって飛んでいる球体のオブジェを目にするかもしれない。その球体はもう一つのインスタレーションで、同じ惑星内を旅するもうひとりの参加者によってコントロールされているのである。
ソフトウェア、ハードウェア Katrin Hinrichsen
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