スコット=ソーナ・スニッブは、人の動きや身振りによる表現を中心とした作品を制作している。インタラクティブな作品の他にもアニメーション・フィルムや商用・研究用のソフトウェアなども製作し、参加型3Dアニメーション、モーション・コントロールや画像処理、データの視覚化、相互作用や運動に関するシミュレーションや数理物理学、マシンビジョンなどの商業的プロジェクトを手がけている。
ブラウン大学のコンピュータグラフィックス・グループで大学院研究員、ロードアイランド造形大学でアニメーション講師、またアドビシステムズ社ではコンピュータ・サイエンティストとして勤め、現在はカリフォルニア、パロアルトのインターバル・リサーチ社で触覚学(コンピュータを用いた触覚に関する領域)やデジタル・ビデオ、インタラクティブ・グラフィックスなどを研究している。スニッブ個人の作品、映画はこうした商業的な仕事が基になっている。インタラクティブな作品としては、抽象的な画像によるコミュニケーションのネットワーク上での実験である「モーション・フォン」、自身を中心とした個人的な空間を視覚化する「境界線」などの作品がよく知られている。アニメーション・フィルムは、動きや微妙な表意による、台詞のない物語を中心としたものである。これらの作品は、シーグラフ(米)やアルス・エレクトロニカ(オーストリア)などの展覧会、シュツットガルト(独)、広島、オタワ(加)でのアニメーション映画祭、サンフランシスコ(米)、シアトル(米)の映画祭などにおいて国際的に紹介されている。