景観構成図
洛中洛外図屏風(東博模本) 東京国立博物館蔵
東博模本は右隻第二扇が欠落し十一幅しか無く、景観年代は天文八年(1539)以後とされる。(京都国立博物館−1994)欠損している右隻第二扇は両脇の位置から、吉田社、慈照寺、と第三扇上部の山並みの延長上に如意ヶ岳が推測できる。本屏風は北に鞍馬寺を含み、愛宕山、嵐山、稲荷山の頂上部まで余裕を持って描かれてゆったりとした空間を有している。また、右隻六扇には東寺が描かれているが、唐突に構図が伸びて不自然に見えるように、相国寺ではないかとする説もある。
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