Max4(およびMSP2)とMax3(およびMSP1)とは、同じハードディスクに(異なるフォルダとして)インストールできます。初期設定ファイルやオーソライズ情報はバージョンごとに作られますので、それぞれに影響を与えることなく、使用することができます。ただし、アプリケーションのクリエータIDやOMSへのクライアントIDは同一なので、Max4とMax3を同時に起動することはできません。また、パッチ・ファイルをダブル・クリックした時に、どちらのMaxが起動するかは、インストール順序によって異なりますので、特定することはできません。
Max4.0/MSP2.0およびMax 3.6.2/MSP 1.7.2では、期限付きオーソライゼイション・コード方式やチャレンジ・レスポンス・コード方式でオーソライズしたMaxやMSPのオーソライズを解除する方法はないようです。他のコンピュータでMax/MSPを使用する場合には、同じ期限付きオーソライゼイション・コードを使うか、新たにチャレンジ・レスポンス・コードを申請することになります。ちなみに、以前のバージョンのMSPでは、Maxの初期画面(Splash Screen)が現れた直後に、スペースバーを押すことで、オーソライズ解除ができました。
キーディスクを用いてオーソライズした場合は、Max起動時にコントロールキーとオプションキーと押して続けます。これでダイアログが現れますので、その指示に従ってオーソライズを解除することができます。
MSPがサウンドマネージャを用いて音声の入出力を行う場合は、siLevelオブジェクトとMSPは同時に使用することはできません。これは、サウンドマネージャのサウンド入力機能は同時に複数のアプリケーションやオブジェクトから利用できないためです。
MSPがサウンドマネージャのサウンド入力を利用しない場合は、siLevelオブジェクトとMSPを同時に使用することができます。このためには、例えば、オーディオカード等を用いて、MSPがそのオーディオドライバを利用するように設定します。
もっとも、MSPではadc~オブジェクトとmeter~オブジェクトによって入力レベルを検出することができますので、あえてsiLevelオブジェクトを利用する必要性はないでしょう。
MSPがサウンドマネージャを用いて音声の入出力を行う場合は、listenオブジェクトとMSPは同時に使用することはできません。これは、siLevelオブジェクトと同じく、サウンドマネージャのサウンド入力機能は同時に複数のアプリケーションやオブジェクトから利用できないためです。
MSPがサウンドマネージャのサウンド入力を利用しない場合は、listenオブジェクトとMSPを同時に使用することができます。このためには、例えば、オーディオカード等を用いて、MSPがそのオーディオドライバを利用するように設定します。
speechオブジェクトとMSPは同時に使用できます。ただし、speechオブジェクトの音声はサウンドマネージャによって再生されますので、MSPのシグナルとして扱えるわけではありません。単純な解決法法としては、サウンドマネージャの出力とMSPの入力とを物理的に結線することが考えられます。また、次のオブジェクトが開発されています。
サウンドマネージャの音声出力を、MSPのシグナルとして取り込む「sndmgrin~」オブジェクトが開発されています。これは、「MSP SMC」コンポーネントを機能拡張フォルダに入れ、「サウンド」コントロールパネルで出力デバイスとして「MSP」を選択します。そして、MSPでオーディオ処理を開始するとsndmgrin~から、サウンドマネージャに対して出力された音声が、MSPのシグナルとして出力されます。
sndmgrin~を用いれば、スピーチマネージャやQuickTimeミュージック・シンセサイザなど、サウンドマネージャを使って出力するすべてのサウンドをMSPで扱うことができます。ただし、sndmgrin~は開発中であり、一部機能制限がありますので、添付ドキュメントを参照してください。
サウンドマネージャの音声出力は、Appleが提供するAIFF Writerを用いてファイルに保存することができます。スピーチマネージャやQuickTimeミュージック・シンセサイザなど、サウンドマネージャを使って出力するすべてのサウンドを扱うことができます。以下のTechnical Q&Aを参考にしてください。
SND 15 - Capturing Speech Manager Output (18-May-98) <原文>
SND 15 - Speech Manager の出力のキャプチャ <日本語訳>
AIFF Writerのダウンロード