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ソニーのAIBO、ホンダのASIMO、 ERATOのPINO。世の中では増々ロボットへの感心が高まっている。産業用ロボットが工場などで取り入れられるようになり、増々生産力は高まり、人件費も縮小できるようになった。やがて間もなく、ロボットは自らバランスをとりながら二足歩行をし、自らの目で障害物を判断して歩くようになった。現在では、その高度なロボットが我々の生活に入り込み始め、人間の代わりに掃除をしたり、ペットの代わりとして表情のある動物型ロボットを飼うようになっている。テクノロジーのあり方も、21世紀に入るやいなや、そのあり方と考え方に大きな変化を向かえているようだ。90年代のめまぐるしいコンピューターの進化は、人工知能、バーチャル・リアリティー、人工生命をあみ出し、我々の生活ではマルチメディア、インターネットはごく当り前の生活の一部となった。
それらのテクノロジーを積極的に応用してきた者は、新たな研究や製品のために関わる者だけでなく、90年代には多くのアーティストも同様に積極関わってきた。アートの世界では、所詮、いつの時代にもその文化を作品に取り入れてきた訳であるが、このテクノロジーも道具として、コンセプトとして作品に取り入れるようになったのである。上記のように、最近になり、そのあり方と考え方に大きな変化を向かえていることみもアーティスト達は敏感に反応しようとしている。
90年代の様々な開発は、同時にアートの世界にも、次々と新たな分野を生み出すことになった。インタラクティブなサウンドとイメージが同時に用いられるインスタレーション、パフォーマンス、コンサートはそれ以前に存在はしていなかったし、インターネットを用いての作品、ヴァーチャル・リアリティーを用いた作品も同様である。今まで築いて来たコンピューターを用いての音楽とパフォーマンス・アート、リアルタイムの映像の美学をさらに発展できないか?このロボットとの技術との接点から、さらに新たな分野を切り開くことはできないだろうか?その新たな分野を確立することにより、新たな音楽、舞台芸術に還元させ、さらに新たな知覚と美学が発見できるかもしれない。その暁には、やがて美術館には音楽を演奏するロボットが彫刻と並んで置かれ、オペラでの出演者にロボットが表れることになることだろう。
音楽を演奏する行為とは、一見単純な筋肉の動きのように感じられても、実は非常に微妙な筋肉の動きを操作しなければならない。今ここで、ショパンのエチュードをピアノで弾く行為を思い出せば分かりやすいだろう。指先から腕と肩、さらに目と呼吸まで、数えきれない程の多くの数の筋肉を同時に非常なミクロの世界で微妙にコントロールしなければならない。さらに、音楽には行為に留まらず、様々な異なる次元が多くあり、複雑な時間構造とその感覚、音色に対する耳とその判断、そしてそれを実現するための筋肉の操作、音色の強弱を変えるのはただパラメーターのだけに思えても複雑な曲線の速度の違いに基づいている。例えば、ロボットが太鼓を良い音色で、強弱を変えた一叩きをするだけのことでも、実はどれだけ難しいことか。
robo1.jpg大昔、人類がまだ猿に近かった頃は、人間の大脳にあたる原始的な部分しか存在していなかったという。人類が進化するにつれて、その外側を徐々に取り巻きながら、新たな脳が付け足されるようにして発達していった。それにより、様々な運動能力が高まっていった。これが二足でバランスをとりながら歩いたり、前方にある者に対して害を与える者、障害物など判断する部分である。少し前に、人間の脳はさらに左脳と右脳に別れていて、それぞれの機能が異なっていることがよく話題となった。片方が、情緒や感覚的な部分であり、もう片方が論理的な思考をするものである。現在のコンピューター・サイエンスで可能としてくれることは、この人間の右脳だけをとって比べても、はるかに原始的なものである。ある適度は論的な方法で、人工的に思考方法をシュミュレーションすることはできる。しかし、左脳のシミュレーション、つまり、感情の部分を取り組むことなどできるであろうか?
音楽の演奏行為が複雑な身体の制御であっただけでなく、その音楽を再現させるためには、左脳と右脳の両方をフルに生かした、論理的思考と、繊細な感覚が必要となる。音楽という時間軸に多くのパラメーターが常に並んでいるのは論理的な手段で解決できても、良いリズム・センス、音楽での詩的な表現、音感や強弱の正しい前後関係と相対的比較の感覚、激しい感情の表現、このロボットに考えさせ、感じさせ、さらに演奏することは可能であろうか?我々がこれを再現できた暁には、ロボットの新たな見地だけではなく、人類の複雑な脳の仕組みと長い時間をかけての進化の仕方の解明に大きな手掛かりとなるかもしれない。
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